藤原真理(5)2008/08/21 08:01

みなさんも自分好みのものを色々お持ちでしょう。たとえば一杯のコーヒーを飲むにしてもどこそこというように、それぞれのものや場所へのこだわりなどです。演奏家としては、やはり、演奏する場所にこだわりたくなります。

ホールも楽器の一部といわれるように、その場所の特質からは逃れられません。適度な響き具合で、出している音が推進力を持って客席にとどき、それが演奏していて体感できる弾きやすいところ。あるいは、自分が出している音の返りが少なくて「のれんに手押し」状態で「労多くして実らず」とか、逆にワンワンと残響があって音が混ざりすぎるとか言うこともあります。当日のリハーサルで舞台上のより良い演奏の位置探しをしますが、問題が全て解決することはありません。今日の現時点で、ここらあたりが最善であろうというという場所に定めたら、あとは、まな板の鯉です。音を出して、それを持続させることだけにエネルギーを使ってしまわないように気をつけて、演奏するだけです。

演奏会が済むと、チェロを弾くという偏った使い方をした筋肉のバランスを取り戻すために運動をしたり、ハリやマッサージを受けます。右側だけが異常に固いとか、いつもと違う筋の張りがあるなどなど、自分自身の体感でもわかりますが、治療師の先生からも同じ指摘を受けます。二文字のつく正直さです。


[写真:かもい岳温泉のハンモック。昼寝と読書に最適]

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