福田進一(7)2008/07/26 09:44

福田進一です!

先週スペインから帰国して、このブログを書き始めましたが、一週間はあっという間でした(いつも入稿が遅れて関係者の皆様申し訳ありませんでした)。
さて、「せんくら」の愛称で親しまれているこの音楽祭の正式名称は「仙台クラシックフェスティバル」ですね。何をいまさら、とお思いでしょうが、しかし、この「”クラシック”フェスティバル」というものにギタリストが招待されるということは実は珍しいことじゃないかと思うのです。だって、ヴァイオリンやピアノだと、ザルツブルク、タングルウッド、アスペンなどのクラシックフェスティバルというものが存在しますが、そのような音楽祭にギタリストが招待されることはめったに無いことですから。せんくらには3年連続で呼んで頂き、今までギターを聴いたことのないお客様が、お目当てのコンサートの合間にでも来てくださって、「ギターってのも、なかなか面白いもんだな~」と思ってくれたとしたら、これほど幸せなことはありません。私はパリから帰国した時から「演奏家であるギタリストとギター音楽だけしか聴かないお客様の世界」の外に活動の場を求めてきたからです。
しかし、反面、世界のギターフェスティバルはとても面白いんですよ。実は世界中いたるところにギターフェスティバルが存在していて、それぞれがお互いリンクしている。そしてそれがクラシックもポピュラーもフラメンコも渾然一体となって大いに盛り上がっています。この現状、一般の音楽界からズレている、あるいは遅れていると解釈する悲観主義的なギタリストもいるのですが、私個人は、これこそひとつの楽器が不器用ながらも大変進化した結果の音楽界、いたって結構!と思っています。
例えば昨日のブログにも書きましたが、つい先日参加したコルドバのギターフェスティバルでは、マニュエル・バルエコ、オダイル・アサド(アサド兄弟の弟)のソロ・リサイタル、私とコルドバ管弦楽団とのコンチェルトといったクラシック・ギターのコンサートと並んで、何と御大チャック・ベリー、ジャズベーシストのマーカス・ミラーが同じフェスティバルで演奏しているのです。またそれが何の違和感もなく自然と盛り上がっているわけです。今回、どうしても聴きたいと思っていたマーカス・ミラーの演奏会に行くために、同じ時間帯で重なっていた友人ディヴィッド・ラッセルのコンサートをパスするはめになりましたが(ごめん!)。

日本ではこれだけ大規模のフェスティバルは行われて来ませんでしたが、2005年に山形県庄内町で「庄内国際ギターフェスティバル in 響」を創設し、音楽監督をつとめさせて頂きました。その時は私の恩師である巨匠オスカー・ギリア先生を迎えて、多種多様な演奏会、マスタークラスを行いました。私の弟子筋の村治佳織さん、鈴木大介さん、大萩康司さんにも手伝ってもらって第1回から大成功、世界的にも評価をいただきました。
今年は3年ぶりに8月26日~31日で、「第2回庄内国際ギターフェスティバル in 響」 を開催します。フェスティバルの目玉は盟友で世界最高峰のギタリスト、エドゥアルド フェルナンデスが全日程を通して参加してくれることと、28日に開催する飯森範親指揮、山形交響楽団の「ギターコンチェルトの夕べ」です。フェスティバル中はフラメンコ・ギタリストとして大人気の沖仁さんをお呼びしたり、余目駅前に、バンドやギターフェス出演者飛び入りで参加する「駅前ふれあいビアガーデン」を設営してフェスティバルを大いに盛り上げる計画です。是非以下の公式HPを覗いてみてください。 http://shonaiguitarfes.com/index_j.html

前後しますが、8月22日~24日には荘村清志さんとプロデュースする「Hakuju ギター・フェスタ」が開催されます(渋谷区のHakuju Hallにて)。今回は私が企画の当番で、「ラテンアメリカの熱い風」と銘打って荘村さん、フェルナンデス、フルートの中川昌三さん、クァルテット・エクセルシオ(弦楽四重奏/第1回目のせんくらに参加していました!)と、ソロからギター五重奏まで幅広い音楽をお届けする予定です。ボサノヴァ・グループのボファーナも参加します!「せんくら」でフェスティバルの楽しみを知ってしまったみなさん、是非ギター・フェスティバルならでの醍醐味も味わいに来てください。 http://www.hakujuhall.jp/top/concert/d_080822_24/index.html

さて、今回でこのブログも終了です。「せんくら」では、是非たくさんの音楽ファン方とお会いして、私の演奏を楽しんで頂きたいと思っています。
今回は書きませんでしたが、仙台での食べ歩きも、「せんくら」の楽しみのひとつです(昨年は一日2回牛タンを食べたハズ)。それではコンサート会場でお会いできるのを楽しみにしています!

*写真は今回ヨーロッパでゲットした、私が表紙になった「ギター・クラシック」誌。「う~ん、えらいかっこえーやろ(笑)」。

荒川洋(7)2008/07/26 11:56

第7回最終回

皆さんお元気ですか。フルートの荒川です。
昨日、仕事の合間をぬってヨーロッパの民謡「La ballade Nord-Irlandaise」をギター&ピアノのアレンジを頼まれていたので編曲しました。
すごいいい曲で、イタリアで歌われてポピュラーなソレアードのようにとてもなじみやすい曲でした。今度フルートとピアノにも手直しして演奏したいと思います。

たくさんの音楽家が出演するせんくら2008も出演するのが楽しみです。今回は青年文化会館でアンサンブル東風と早川りさこさん(ハープ)とモーツァルトのコンチェルトを共演するのも、とても楽しみしています。あと、作曲家&演奏家としてとても大好きなアーティスト寺嶋陸也さんとデュオをやります。彼と今年の始めに東京の旧奏楽堂で、安部幸明さんのフルートとピアノのためのソナタ第1番を共演したことがあり、是非これをせんくらでやりましょうということで盛り上がりました。僕は日本の戦中をくぐり抜けてきた昔の日本を知っている作曲家が大好きで、林光さんを始め、数多くの作品家の作品に出会ってきましたが、安部さんのフルートソナタは彼の代表作の一部で、とてもベートーヴェンのような構築美と、日本人の心をくすぐるような旋律がちりばめれられているのがとても素敵で、是非皆さんにも聴いてほしいと思いました。西洋の音楽に触れるからこそ、日本人の視点にたった音楽ってあると思うんですね。日本のシャンソン的な魅力にも触れてもらいたいし、なにより聴いている日本人が、コンパトリオット的な要素を発見できるような、それと西洋との異文化コミュニティをもっと全面にだしたプログラムってできないかなと思い、今回の寺嶋陸也さんとのデュオの時間はそういったことを考えてプログラミングしてみました。

皆さんもたくさんの演奏会を聞きにいかれると思います。是非僕の会もたちよって聴いてもらえれば嬉しいです。演奏会後にも差し入れも大歓迎です。

一週間おつきあいありがとうございました。