谷川賢作の股旅日記2008(7)2008/09/20 18:38

9月19日(金)新大阪にある大阪市立青少年文化創造ステーション http://www.kokoplaza.net/(通称ココプラザ)にて、来年春にリリー ス予定のパリャーソの新作「セレッソ」のレコーディング。昼過ぎから、続々と仲間のミュージシャンが集結してくる。

まずはギターの川瀬慎二、ベースの荒玉哲郎さんとともにカルテットで「Great pumpkin waltz 」この曲は小さい頃見ていた「スヌーピー」のTVアニメの劇中の曲で、ちょっともの悲しくはじまる旋律が、サビでふわ~っと明るくなるところが好きだ。いいテークがとれたのだが、この日最初の曲ということもあり、欲がでてあと2テークとってみる。結局、その3テークをもちかえってじっくり選ぶことに。

2曲目は、「Take me to a record shop (私をレコード屋さんに連れてって)」(作詞/作曲 谷川賢作)そう、実は今回うちのレーベル社長、清水紹音氏の発案で、CDだけでなくLPレコードも同時に出すことになったのです。そこで満を持して私が書き下ろしました。ところが、録音前夜、急にverseが欲しくなり、がばっと起き上がり、詞を書き曲をひねりだす事態に。みなさんもLPレコードのことでいろいろな思いでがあるはずですが、私の場合「におい」なのです。輸入盤のあのビニールコーティングをはがして盤を取り出す時に、思わずにおいを嗅いでしまうくせがありました。でも、その「香り」と新着LPに針を落とす瞬間のわくわく感がごっちゃになった、あの至福の時間!ああ、昔にもどりたい~~(叫)(いやいや、前進あるのみ つかれるが、、、)とにかく、そのことを歌にしたくてうんうん唸りながらの徹夜でした。歌うは山本容子さんとのコラボレート作品「Jazzing」でも、存分にその魅力を発揮してくれた、いつも明るくておちゃめな前重英美さん。彼女はまだ若いのだが、過去の名ジャズボーカリスト達のDNA 確実に受け継いでいる、と感じさせるオーラがある。特にこういうちょっとノスタルジックな曲では、その実力をいかんなく発揮してくれる。♪Take me to a record shop と冒頭歌いはじめた瞬間に、見事に「あの頃」にフラッシュバックした私はピアノを弾きながらちょっと泣いていました。

この調子で書いているのでなが~くなってしまうので、本日のレコーディングのハイライトのご報告。「北風と太陽」(作詞/作曲 谷川賢作 補作詞 MITATAKE)なに、イソップ?ふふふ、お楽しみに! 旅するミュージシャンの心意気を歌った名曲です。(自分で言わないように!はい)力さんとタケの「師弟ハーモニカ対決」をはさみ、ラストは東京からかけつけてくれた、小室等さん、ゆいさん、調律の鈴木さん、スタジオ内の全員をまきこんでの大コーラス。ああ、当たり前ですが音楽はことばで伝えるものではない。来年春のアルバムリリースを皆様、乞うご期待!

さて、つれづれなるままに私の1週間を書き連ねてきましたが、毎日がこのような怒濤な日々であるわけではありません。ちゃんと「休息日」というか、静かにアイデアをふくらませたり、譜面を整理したり静かにすごす一日もあります(たまーにですが、、、)私が自分で「ここの1週間を書きたい」とお願いしました。いよいよ近づいてきましたが「せんくら」に出場して、皆様にお目にかかれるのが楽しみです。会場で私を見かけたら、ぜひミュージシャンの「生活と生態」について問いかけてください。返事に窮してしまうとは思いますが。それでは「せんくら」会場でお会いしましょう。お元気で!

写真 なぜにサンタ?もうクリスマスの時期のコンサートチラシを作っています。その撮影

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谷川賢作

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